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  • 【MEME KARATSU(ミーム・唐津)】唐津STAYを楽しみながら、仕事もできるコワーキングスペース。『九州・沖縄のコワーキングスペース探訪記vol.5』

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  • 今回伺ったのは、佐賀県唐津市。福岡市内からのアクセスもよく、海や虹ノ松原、唐津城を眺めながら、電車1本で到着。唐津で、いろんな挑戦や新しい生き方をするひとを応援する場所を作りたい!という想いから、2020年3月にオープンしたコワーキングスペース「MEME KARATSU(ミーム唐津)」。ホテルや映画館、カフェ、唐津の特産品や伝統工芸品のお店が入った複合施設“KARAE”(カラエ)の中にあります。コロナ禍でのオープンではありましたが、「コロナ禍だからこそ、求められていることをしよう」と視点を変え、唐津の伝統の発信、地域活性に留まらず、学生向けの「学び」ができる場としても力を入れています。今回は、MEME KARATSUを運営している株式会社iBUKi Works.incのコミュニティーオーガナイザー井本さんに、コワーキングスペースの活用事例や唐津ならではの発信について、お話を伺いしました。

    MEME(ミーム)の名前の由来は?施設の特徴と魅力

     

     

    「MEME(ミーム)とは、ある学者さんの造語で、遺伝子情報を次に伝播するという意味なんです。新しいものは取り入れつつ、【唐津の伝統文化を次に受け継ぐ】という意味を込めてMEME(ミーム)という名前になりました」と井本さんは語ります。「MEME KARATSUは、2020年3月にオープンしました。オープン前に「コロナ」という言葉をニュースで見かけるようになり、東京で感染者が出て「大変そうだね」と言っていたら、あれよあれよと緊急事態宣言になったんです。でも、コロナ禍によりリモートワークをする会社が増えたんです。悪いことばかりではなく「コロナ禍だからこそ、できること」が徐々に見えてきました」とオープン当時のことを聞かせてくださりました。MEME では、コミュニティとしての機能にも重きを置いており、フラットな繋がりも築けるのだとか。「フリーランスの方、企業に属しながらのリモートワーク中の方、起業した方、学生、様々な人がMEMEを利用しています。MEMEにいることで、業種や世代を超えてコミュニティを作り、互いの強みを活かして新しいビジネスに繋げていく。そんな場所になったらいいなと思っています」と話されました。

    ーーーー実際に、ビジネスマッチングの事例はありましたか?

    「MEMEでドローン事業を起業した方と、お見合いサイトを運営している方が、互いのビジネスを掛け合わせた企画を行っていますね。そのほかにも、税務の小さな悩みや質問を税理士さんへ聞いてみたり、唐津での起業を考えているひとが地元企業の経営者へ相談してみたりと、MEME会員同士で互いにサポートする環境ができています」MEMEでの出会いから、新しい活動に繋がっている方もいるようです。

    「仕事がはかどる」ご利用者の声

     

     

     

    「コロナ禍によりリモートワークをする人が増えましたが、「仕事がはかどる」と言っていただくことが多いです。家でもなく、カフェでもなく、図書館でもない空間といいますか。人の出入りがあり、開放的でありながらも、ひとりで集中する時間も持てる場所としてご利用頂いています。MEMEは会員であれば24時間利用できるので、海外の方と打ち合わせする時に、時差関係なく打ち合わせができます」と、利用者からも好評です。セキュリティがかかっており、会員しか入れない点や、唐津駅から徒歩2分と近い点も、会員が安心して利用できるポイントのようです「会員であれば、MEMEの住所を利用した登記もできるので、法人やNPO法人の方にも多くご契約頂いています。唐津移住者支援、保護猫活動、身体障がい者支援など、活動内容は様々です。また、半個室のブース席では、企業や支店のサテライトオフィスとしてのご契約が多いですね。事務所の設立に比べて初期費用を抑えられるというメリットを感じて頂けるんだと思います」と話す井本さん。色々な人の挑戦や活動を応援したいというMEMEの思いが、形になっているようです。

    イベントなどは企画されていますか?

    コミュニティオーガナイザー 井本さん

    「会員向けには、会員同士の交流の場として、定期的にランチ会を行っています。お仕事帰りに副業や勉強のためMEMEを利用する方はランチタイムでの参加が難しいので、カフェ会や夜会など、別の時間帯でも開催し、なるべく多くの会員さんが交流できるようにセッティングしています。対外向けには移住支援や学生の就活イベントなどをオンラインで開催しました。いずれも、ローカルの魅力や様々な働き方の形など、地方の唐津にあるMEMEだからこそ発信できることを軸に置いています。もちろん、対外向けイベントにも会員さんは参加できますし、ときには会員さんが壇上に立つこともありますよ」と、井本さん。「あの人がいるから、行こうかな」と思ってもらえるよう、日頃から会員への声掛けも心がけていらっしゃるそうです。「学生の方も契約できるんですが、勉強で使ってくださっているので、学生向けのプランを考え中です。レンタルスペースで学生さん向けのイベントもしたいですね。学校では学べないことをやりたくて、親御さんも勉強以外のところで何かさせたいという方は多いです」と、学生向けの取り組みも話されました。

    キッチンを自由に利用でき、唐津焼のお皿を使ってランチを食べることもできます

    コワーキングスペースと地域活性について

    “唐津くんち”の7枚続きの襖絵を模した描画が1Fに飾られています

    「MEMEが入居するKARAEの3階にはHOTEL KARAEがあります。この春には、HOTEL KARAEとコラボして、ワーケーション企画を行いました。HOTEL KARAEに滞在しながら、MEMEで仕事をして、唐津のまちを楽しんでいただき、ワーケーションスポットとしてポテンシャルを秘めた唐津を広く知ってもらおう!という企画です。参加者には、唐津のまちを楽しんで頂くための15の特典があります。早朝に海でSUPをして、ミシュラン店で朝食を頂き、MEMEで仕事をする。息抜きには、同じくKARAEに入居するカフェや映画館へ。さらに休日には窯元巡りや自然を活かしたアクティビティ体験を…。企業勤めの方、フリーランスの方、多拠点生活中の方、様々な方が企画に参加され、それぞれに思い思いの唐津STAYを楽しんでいらっしゃいました」と話され、地元の人だけでなく、観光資源としても活用されているようです。「唐津には海も山もあり、歴史もあって観光資源が豊かなんです。そして福岡市内からの交通の便もいい。伝統の息づく、自然豊かな城下町である唐津のまち自体が、働く場所としての魅力を持っています」MEMEのコンセプトにも、唐津の伝統文化の継承という意味が盛り込まれており、MEMEの個室などのガラス面には季節や異文化の名残が残る唐津の街の色をイメージした配色がされています。

    地元の人だけの利用でなく、ワーケーションとしてもぴったりの場所のように感じました。

    これからの展望

     

    「いろんな挑戦や新しい生き方をするひとを応援する場所であり続けることです。唐津は、食、文化、自然が豊かで観光資源のある町ですが、昔ながらの町人文化で閉鎖的なところもあります。そのため、MEMEがあることで、新しく入った方に”面白いことができそう”と思ってもらえたらと思っています。
    MEME自身も学び、地方から全国へと発信することで、いろんな化学反応が起きるきっかけになればと思っています」と、井本さんは語りました。
    地元のよさを活かしながら、色々な人との出会いで新しい価値を作っていく。そんなMEME KARATSUさん、これからの展望も楽しみです。

    ※この記事内容は公開日時点での情報です。

    施設情報
    MEME KARATSU(ミーム・唐津)

    所在地:佐賀県唐津市京町1783 KARAE 2F

    営業時間:平日9:00~19:00

    URL:https://memekaratsu.com/

    author
    HONPROmag編集部

    「HONPROmag」の運営会社 株式会社ホンプロのメンバーが編集部員となり、地方モデルによるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)が溢れる社会実現を目指し、九州・沖縄エリアの自治体や企業の取り組み等をお届けします。