在宅でもメリハリをつけて働くには? – マインドフルネス瞑想入門
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・在宅勤務で仕事とプライベートの切り替えがうまくいかずストレスがたまる…
・休日も仕事のことを考えてしまう…
・仕事と休みにもっとメリハリをつけたい…
この記事ではこんなお悩みに対して、現役の精神科医である筆者が、「切り替え力」を鍛えるマインドフルネス瞑想の方法をお伝えします。この記事を読めば、仕事とプライベートの切り替えが上手くいかない理由とその具体的解決策がわかります。
切り替えがうまくいかない理由 – 注意コントロール力
仕事とプライベートの切り替えがうまくいかない理由はズバリ「注意コントロール力の低さ」です。
「注意コントロール力」とは、「今やっていることに注意を向け続ける力」と言いかえることもできます。
注意というものは、気をつけていないとすぐにどこか別の場所に飛んでしまいます。
例えば食事をしていても昨日の失敗を思い出したり、お風呂に入っていても明日の心配事を思い出したり、といったように「心ここにあらず」になってしまう経験は誰しもあるのではないでしょうか?
このように今やっていることでないことに注意が飛んでいる時間が長くなってしまうと、在宅勤務でも切り替えがうまくいかなくなってきます。
仕事時間には休みのことを考え、休憩時間には仕事の心配をして、という風に全くメリハリのない時間を過ごしてしまうことになるのです。
こんな事態を防ぐためには、意識して「注意コントロール力」を鍛える必要があります。
瞑想で注意コントロール力を鍛えよう!
それでは「注意コントロール力」を鍛えるにはどうすればよいのでしょうか。
実は瞑想こそがこの「注意コントロール力」を体系的に鍛える方法なのです。
もしかしたら意外に感じるかもしれません。
あなたの瞑想に対するイメージはどんなものでしょうか。
・宗教的なもの?
・悟りをひらくためのもの?
確かに瞑想には宗教的な文脈で行われてきた歴史がありますが、近年瞑想の効果に関する科学的な研究が進んでおり、宗教的要素を排した「マインドフルネス瞑想」という名前で全世界的に普及しつつあります。
多くの研究で瞑想による「注意コントロール力」の向上が報告されており、脚光を浴びているのです。
次の項で具体的に説明しますが、瞑想では注意がそれたら戻るという練習を繰り返し行います。
この練習の結果、日常生活においても「心ここにあらず」の状態に気づきやすくなり、今やっていることに戻りやすくなると考えられるのです。
瞑想の具体的な方法 – 呼吸瞑想
それではここからは、最も基本的な瞑想法の1つである呼吸瞑想を例にとって、瞑想の具体的な方法を説明していきます。
まず、椅子やクッションの上に背筋を伸ばして座ります。目を閉じて鼻の入り口の感覚に注意を向けてみましょう。
普段は気づきませんが、この部分には呼吸にともなって様々な感覚が浮かんでは消えています。
吸う息では涼しい空気が当たるのを感じるかもしれません。吐く息ではさっきより少し暖かく湿った空気を感じるかもしれません。
このように一瞬一瞬変化している呼吸の感覚を見逃さないように、できる限りこの部分に注意を保って観察してみましょう。
注意がそれたら
呼吸の観察をしているつもりでも、いつの間にか注意は別のところにそれてしまいます。
注意が逸れるのは自然なことですので、「雑念が浮かんだ!自分は向いていない!」と自分を責めるのではなく、淡々とやさしく元の呼吸に戻りましょう。
何度注意がそれても戻るということを繰り返すことで、徐々に「注意コントロール力」が鍛わっていきます。
初めは1日5分から、スマホのタイマーを設定して続けることをおすすめします。
ガイド音源も準備しましたので、こちらに合わせて行うのもよいでしょう。
毎日続けるうちに、気持ちを切り替えるのが楽になり、仕事にメリハリがついていることに気づくかもしれません。
次のステップ
瞑想をやっていると、「思ったように集中できない」「このやり方であっているんだろうか?」と様々な疑問が浮かんでくると思います。
そんなときには瞑想のコミュニティに参加してみるのも一つの方法です。
筆者が運営する「Home of Mindfulness」では科学的に信頼できる瞑想法をお伝えするコミュニティです。
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まとめ
この記事では、在宅勤務でもメリハリをつけて働くための方法としてマインドフルネス瞑想をご紹介しました。瞑想は道具を準備する必要もなく、お金もかからない手軽な方法ですので、日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
あなたがよりよい生活を送るきっかけになったら嬉しいです。
※この記事内容は公開日時点での情報です。