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「ブッシュクラフト」の技術に学ぶ、防災サバイバル術vol.0(プロローグ)

COLUMN

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  • 「ブッシュクラフト」という言葉、加速し多様化するキャンプブームの中で耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?最低限の道具のみ、道具が少ない分、ブッシュ(森での)+クラフト(技能)でカバーする。それこそがブッシュクラフトの醍醐味と楽しさ。この連載コラムでは、一般社団法人Kids Go Wild 代表理事でブッシュクラフトのプロ、三浦靖司さん(以下「やっし」)にブッシュクラフトの魅力やその技術を通して実践できる災害対策について教えてもらいます。

    やっしとは?

    やっしは、ブッシュクラフトに精通しているアウトドアマンであり、一般社団法人Kids Go Wild 代表理事のみならず、社団法人危機管理リーダー教育協会が運営するJapan Bushcraft School西日本エリアマネージャー兼スーパーバイザー、防災士、また、マザーズコーチ・ジャパン認定コーチとして教育の分野にも携わっており、多くの顔をもつ人物です。現在は、定期的にブッシュクラフト講座や子どもサバイバルキャンプなどを開催し、多くの人にキャンプやブッシュクラフトの楽しさを伝える活動をしています。

    やっしが語る「ブッシュクラフト」の魅力

    やっし「ブッシュクラフトを学ぶと満足度が増え、世界観も広がります。たった1つの道具で複数の使い方ができたり、自然環境に配慮したコッヘル(鍋)の洗い方があったり。薪ひとつでも、集め方や乾き具合のチェック方法などのポイントがあり、焚き火をする前にもさまざまな楽しみ方があるんです。だから風が強い日の翌日に森に落ちているたくさんの木々、それって宝物にしか見えないんですよ。」

    「また、日本は災害が多いですよね。その災害時に生き残る術としてブッシュクラフトの基本的なことを知っておけば、役立つことはもちろん、パニックにならず安心できるかもしれません。そういった部分もみなさんに知ってほしいと思っています。」

    パパ・ママをヒーローに!

    やっし「子どもたちから“大人になりたくないなー!”って言葉を聞くことがあるんです。理由はさまざまだと思うんですが、体験より消費に投資する世の中の流れからか、普段の生活の中で大人をリスペクト(圧倒的な力の差を実感)する機会が少なくなっていると感じていました。だから、非日常の体験をする中で大人のすごさを伝えたい。僕はパパ・ママをヒーローにしたいんです。」

    「また、親が上げ膳据え膳で準備するキャンプでは、子どもは普段の生活と変わりなく享受するだけです。火おこしをはじめたお子さんにお母さんが、“違うでしょ!こうよこう!”、“先生の言ったこと聞いてる!?”と言ったり、シェルターを1人で建てようとしたお子さんを見守ることをせず、“そこじゃないでしょこっちよ!”、“ちゃんと聞いてないからよ。”と、口出し手出しで過干渉気味な状況をよくお見かけします。そうすると、次第にお子さんはやる気をなくし投げ出してしまいます。だから僕は、イベントのときに、ついつい口出ししてしまうお父さん・お母さんにあえて声をかけるんです。“イエローカード、ピピー!”とか言ったりして(笑)」

    やっし「お父さん・お母さんはご自身の楽しみに夢中になっていただき、子どもは自分の力で火おこしにチャレンジする。親は“絶対にできないだろうな〜”と思っていても、子どもは意外と簡単にポンッて火をつけれたりするんです。それを見て、お父さん・お母さんがうれしくて涙を流すこともあって。親子が同じ立場で一緒になって体験する場をつくることで、子どもが大人の凄さに気づいたり、お子さんだけでなく、親子が成長する瞬間に立ち会えるのはとてもありがたいです。」

    体験したからこそ伝えられる防災サバイバル

    やっし「幼い頃から山を走り回ってたくさんの経験をしました。もちろん危険な目にも。当時の自分はどこかで大丈夫と思っていたかもしれません。その後、大人になり 阪神淡路大震災を経験し、災害は自分の周りの生活環境を一瞬で変える恐ろしいことだと改めて感じました。普段何気なく使っている水・火・電気、安心していられる家、数分以内に手に入る食料、こういった日常生活が突然出来なくなるのです。自身の経験からは、食べる・飲むよりまず先に、家族の居住スペース(特に女性の着替え問題)やトイレの確保の重要性が高いと感じました。」

    「道具を極力使わないブッシュクラフトは、有事の際の状況下では大変心強いものです。知識と技術を手にすることで、パニックにならず、ご自身だけでなく、家族や仲間を少しでも安心させる場を確保していただければと思います。」

    災害から自分と仲間を守るために

    今回、取材を通して感じたことは、やっしは生粋のアウトドアマンでありながら教育者。そのため、日頃から「自然と人」その両方にとことん真摯に向き合っているということです。彼のこれまで培ってきたアウトドアの知見や技術は、そのような姿勢から生まれたものであり私たちにとって学ぶことがとても多いと感じました。今回開催するセミナーでは、やっしのこれまでの経験を元にした「災害から自分と仲間を守る防災サバイバル術」と題して、座学と実技を織り交ぜながらサバイバルの基本要素を踏まえた危機管理、災害時に女性でも安心のプライベート空間を確保するためのフルクローズシェルター作り、災害時のトイレの作り方などを学びます。この機会にぜひ、防災に対する知識と技術を習得し、ブッシュクラフトとやっしの魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

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    HOnProマガジン編集部

    HOnProマガジン編集部は、それぞれ異なる個性や背景をもったメンバーから構成されています。さまざまな視点や角度から九州・沖縄の働き方と休み方の今を取材し、現場目線でフレッシュな情報を発信して参ります。