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  • 九州・穴場観光地のワーケーション成功事例と差別化戦略

    WORKATION

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  • 都市部一極集中から脱却し、地域活性化の手段として注目されている「ワーケーション」。

    本記事では、穴場観光地の成功事例をヒントに、観光資源を活かした独自施策で人を呼び込むワーケーションを展開している自治体を紹介していきます。

    自治体職員(地域振興や観光担当者)向けに、九州各地の実践事例と、単なる模倣に終わらせない差別化戦略をあわせて解説します。自分たちの地域にも活かせるヒントをぜひ見つけてください。

    1.九州の穴場観光地ワーケーションの成功事例

    ワーケーション導入で成果を上げている九州の観光地には、独自の工夫や地域資源の活用で関係人口の創出に成功している自治体があります。

    ここでは、ワーケーション導入によって関係人口創出に成功している九州の自治体の先進事例を厳選してご紹介します。

    1-1.五島市(長崎県):離島資源を活かしたリモートワーク推進

    離島ならではの自然・生活環境を活かし、都市部人材の長期滞在や移住検討を促進しています。
    五島市は、島内に高速通信インフラやサテライトオフィスを整備し、リモートワーカーや企業ワーケーションの受け入れを推進しています。
    2019年の「五島列島リモートワーク実証実験」では、応募枠30名を大きく上回る150名の応募があり、本実証を契機に参加者の6名が地元で起業した。広告換算でいうと2000万円以上の効果となった。
    2015年からは若い世代や子育て世代の移住にも力を入れ始め、4年連続で200人以上の移住者の受け入れに成功している。

    ■参考:一般社団法人SDGsデジタル社会推進機構

    1-2.うきは市(福岡県):農泊・古民家活用ワーケーション

    自然・食・農体験を中心に都市部人材の長期滞在促進を図っています。
    うきは市では、豊かな自然や歴史ある古民家を活かしたワーケーションが注目を集めています。
    市指定文化財の「鏡田屋敷」では、関東・関西の企業経営者グループが実証ワーケーションを実施し、「都会のオフィスでは味わえない新鮮さや集中できる空気が心地よかった」と好評でした。
    また、福岡のIT企業センド株式会社のチームは、グランピング施設「きふね」で地元の食や棚田の風景を楽しみながら、リフレッシュとチームづくりの両方を実感。
    うきは市のあたたかい人や自然に触れながら、働く時間も休む時間も大切にできる場所として、企業からも選ばれています。

    ■参考:うきは観光みらいづくり公社株式会社ホンプロセンド株式会社

    1-3.阿蘇市(熊本県):自然アクティビティ連動型ワーケーション

    阿蘇市は、阿蘇の自然や温泉、サイクリングロードを生かしたワーケーション受け入れ体制を整備しています。火山景観・温泉・サイクリングなどアウトドア要素とワーク環境を両立しています。
    また、プロジェクト「ASO&Co」ではビジネス誘致を推進。検討しやすいプランを提示し、阿蘇に気軽に拠点(オフィス)が持てるプラン~移住を伴うプラン~ライトに利用できるワーケーションプランを提供し「面白法人カヤック」「株式会社シンクガービッジ」などの企業が参画しています。

    ■参考:阿蘇温泉観光旅館協同組合ASO&Co

    1-4.指宿市(鹿児島県):指宿と屋久島の2大観光地をパッケージ

    穴場観光地とはいえないものの、自治体が連携してワーケーションを推進している好事例として紹介します。
    指宿市は、天然の砂むし温泉や豊かな自然に恵まれた鹿児島を代表する観光地。最近は屋久島町と連携し、高速船で1時間半という近さを生かした“2拠点ワーケーション”にも力を入れています。
    指宿と屋久島、両地域を気軽に行き来しながら、仕事とリフレッシュ、そして地域の人との交流が楽しめるのが魅力。
    地域住民や移住者とつながる機会も多く、長期滞在や移住のきっかけにもなっています。

    ■参考:指宿 屋久島広域観光協議会株式会社ホンプロ

    2.地方観光地のワーケーション施策設計ポイント

    自治体がワーケーションを成功させるためには、地域特性を活かした施策設計が不可欠です。具体的なポイントを整理します。

    2-1.地域資源の発掘と活用方法

    外からの目線で資源を再評価し、独自のコンテンツに変えることが差別化の第一歩です。
    地元の自然、伝統、産業などを掘り起こし、他の地域にない体験型プログラムとして再構築するといった考え方。
    例:農作業体験、地元職人のワークショップ、地産食材を使った料理教室などが代表的です。外部の視点を取り入れることで、地域資源の価値が再発見され、ユニークな受入プランの開発につながります。

    2-2.利用者ニーズに合わせたプラン設計(カスタマイズの視点)

    ユーザーごとに求める体験や滞在期間は異なります。柔軟な対応がリピートと満足度に直結します。
    企業研修向け、個人ワーカー向け、ファミリー向けなど、ターゲットごとに最適化した滞在プランやイベントを用意。
    短期滞在から長期滞在まで、さまざまなニーズに合わせた選択肢の多さが競争力になります。アンケートやヒアリングによる利用者の声を反映し、継続的な改善が重要です。

    2-3.持続可能な受け入れ体制と官民連携

    行政主導だけでなく、民間事業者との連携が持続的なワーケーション誘致に必要です。
    Wi-Fiやコワーキング設備、受け入れ体制の整備はもちろん、地元事業者・NPO等との協力で運営やプロモーションを効率化。自治体単独では難しい課題解決や多様な受入に対応できるのが強みです。地域全体で「おもてなし」の質を高める取り組みが、再訪・リピーターの獲得にもつながります。

    3.独自性の出し方・差別化戦略


    他自治体の事例を参考にしつつ、自分たちらしさをどう創り上げるかが中長期の成功を左右します。

    3-1.ベンチマーク先の選び方と戦略的アレンジ

    自地域に近い事例から、自分たち用にカスタマイズする視点がポイント。
    地理や規模、資源が似ている自治体をリサーチし、現地視察や担当者との情報交換により、企画の意図を探ることも重要です。リサーチを元に、地域資源にあわせた横展開を考えます。
    単なる模倣ではなく、地域独自の強みや個性を掛け合わせることで新たな価値を生み出します。自分たちの地域ならではのアレンジを加えることが差別化につながります。

    3-2.地域に合ったコンテンツ開発アイデア

    地域独自の「らしさ」を前面に出す企画開発が、選ばれる理由になります。
    自然体験、伝統工芸、地元グルメなど「この地域ならでは」の体験を中心にしたオリジナルコンテンツ開発を推進。
    SNSスポットや参加者の口コミ拡散も意識したプログラム設計が効果的です。地域住民の知見を生かし、外部人材や企業と連携したコンテンツ開発も活発化しています。

    3-3.SNS・口コミを活かしたプロモーション事例

    認知拡大にはSNSの広報戦略が不可欠です。
    参加者の体験シェアや、地域外インフルエンサーとの連携などを活用し、低コストかつ効果的に情報発信。
    SNSによる発信はターゲット層へのリーチ拡大や地域ブランドの向上に直結します。地元住民も巻き込むことで、プロモーションの裾野を広げることができます。
    地域の伝統や歴史、地域にまつわる「人」のストーリーなど、プレスリリースの活用もしながら認知を広げていきましょう。

    まとめ

    ワーケーションを成功に導くには、戦略的な実践と独自の地域らしさが不可欠です。
    事例を参考に、地域特性に合わせて施策を設計・進化させていくことで、持続的な成果と新たな関係人口の創出が可能となります。
    多様なライフスタイル・企業のニーズも捉えて、地域資源との相乗効果を考え、地域ブランドを築いていくことが重要だと考えます
    ホンプロでは九州に特化したワーケーション導入支援をおこなっています。
    私たちは、福岡の行政書士法人および社会保険労務士法人を母体としたアドバンスグループに属し、九州の地域課題や事業者ニーズにも精通しています。
    自らもワーケーションを実践しながら、現場目線で導入・運用・広報までを一貫してご支援します。
    九州でワーケーションを活用したい自治体・事業者の方は、ぜひホンプロまでご相談ください。